広東省東莞市 中華料理店「洞庭湖魚頭王」での晩餐
広東省・東莞 中華料理店「洞庭湖魚頭王」での晩餐。ロウさんから「我们要一起去吃饭吧。(ご飯を食べに行きましょう)」と食事に誘われた。もちろん周さんが通訳してくれないとまったく何を言っているのか分からないんだけど…。工場近くの中華飯店に。中国では食事に誘った方がおごるという習慣がありご馳走になった。「あのさ、僕たち極めて小食だからね。」 と何度も言うんだけど本気で止めるまでドンドン注文しようとする…。 まあ、これが伝統的な中国式のおもてなしだもの…。でもさ、本当に食べ切れないんだよ…。
工場を出て大通り右手にある中華料理店に案内される。
東莞の事を調べて、怖いイメージを持っていたけど、まあ、深センに比べてちょっと田舎かなって程度の中国の町。
大通りの風景。
上海や杭州、深圳(シンセン)など大都市は車社会化していて、自転車に乗っている人などあまり見かける事がなかったが、ここ東莞では自転車に乗っている人を多く見かけた。
東莞市 中華料理店「洞庭湖魚頭王」
食事が出てくる前にビニールに包まれているお箸やレンゲをまずお湯で洗う。
「えっ…。せ、清潔なんでしょ…?」
でも周小姐もロウ先生も至って当たり前のような顔をしてお箸や蓮華、器を洗っている。
それ用のお湯もテーブルに準備されているのでこれが常識なんだろう。と受け入れる。
やっぱりまずはビールというのは同じなのかな。
出たっ、大皿登場。
ははは…。もう食べきれない感じ…。
…ほら~。やっぱ大量に食べ残した~。
ロウ先生と僕でビールだけはドンドン空けていく。
アルコールが入って元々お喋りな口から色々な話が出てくる。ロウ先生は中国語しかわからないので、ノートを取り出して、漢字を使っての筆談や挿し絵を混ぜながらの会話。
…繁体字も簡体字も日本の漢字も混じったメチャメチャな文字の羅列だが 思いは伝わっていく。
通じない時は英語も混ぜるしイラストも描く。
…お互いデザインに携わる職業なのでハンドスケッチはお手の物だ…。
韓国ではこんな事、中国上海ではこんな事、香港ではこんな事、ドバイではこんな事…。
世界地図に色々な「やりたい事」を書き出していく。
…また世界で一つ… 思いが繋がっていった…。
大量に料理を食べ残して、お持ち帰りをするわけでもなく店を後にする。
…今回の旅の後、僕は中国語の勉強を始めるのだが、その中で中国では食べ残すのがホスト側へのマナーだと知った。
ホスト側(おごる側)はお客さんに食べ残すくらいたくさん料理を振舞ったとして「メンツ」が立つのだとか。
僕たち日本人って、映画とかなんとかでアメリカの文化ってある程度知っている面も少なくないが、お隣の中国の文化の背景って、本当に知らないんだなと思った。