博多 – 住吉神社
大阪府大阪市、山口県下関市と並び、三大住吉神社の一つ、国指定重要文化財・博多住吉神社。実は住吉神社という名の神社は、北海道から鹿児島まで日本国内に約2,100社余りあり(2,300社とも言われ諸説あり)、単に「住吉神社」というと近所にある住吉神社なのか、大阪なのか下関なのか博多なのか、ちょっと分かりにくいので、博多の住吉神社と言わないとこんがらがる。大阪市住吉区の住吉大社が総本社と考えられがちだが、住吉神社の由来を記した「住吉大社神代記」によると、筑紫大神を示すこの博多住吉神社が住吉の始まりと考えられる。ヤマト王権(大和朝廷)の国家的航海神として祀られたとされるが、西暦57年、当時の日本の豪族頭・奴国の王が後漢王朝の初代皇帝・光武帝から「漢委奴国王の金印」を拝領した事からも、当時、最も近い外国である朝鮮半島に渡る条件が最も整った北九州が始まりだと考えるのが自然だよね。
博多駅から渡辺通りに交差する住吉通りを博多駅向けに歩いていく。
すると住吉通り沿いに住吉神社の大きな看板が目に飛び込んできた。
住吉神社の南門から中に入り。
南参道と呼ばれるこの道に、手や口を清める手水舎(ちょうずや)があり、
住吉三日恵比須神社の正面参道に。
ここで振り返った先には神徳殿(結婚式場)と能楽殿がある。
三日恵比須神社拝殿。
一応日本人なので参拝していく。
こじんまりとした池もある。
住吉三日恵比寿神像。
御神像に触れると、御利益があるようだ。
顔…家内安全
腹…病気退散
鯛…金運
腕…技能向上
恵比須様って七福神の中の一人で、海の向こうからやって来て大漁や豊作をもたらすと信じられている。
福岡市指定文化財「唐門」。
荒熊稲荷神社、白髭稲荷神社と書かれた鳥居を通って…。
荒熊稲荷神社、白髭稲荷神社。
反対側に行くと扁額には「荒熊白髭稲荷神社」と書かれている。
五穀豊穣、商業の神「豊受大神」を祀った神社のようだけど、なんだか前後から参拝できるのってめずらしいよね。
その隣には「のぞき稲荷」。
“稲荷大神の御霊験にあやかって、まずこの奇岩(くしきいわ)の鳥居から中をのぞき込んで下さい。
次に、自らの姿を御鏡に写して、ひとつ願いを掛けると祈りが聞き届けられると云われています。”
岩の中に円い小さな鏡があって自分の姿が映るんだけど、位置が低い…。
船玉神社:旅行安全、道開き:猿田彦大神
志賀神社:航海安全、金運上昇:綿津見大神
人丸神社:芸能上達:柿本人麻呂公
菅原神社:学問上達:菅原道真公
菅原道真を祀っていることで有名なのは、福岡県太宰府市の「太宰府天満宮」とか、京都の「北野天満宮」とかだと思うんだけど、ここでも祀られているんだね。
立派な作りの社務所。
手前から神楽殿、神門、授与所。
古代力士像。
右手に触れるとパワーがもらえるようだ。
そして国指定重要文化財「住吉神社御本殿」。
御祭神は、
底筒男神(そこつつのをのかみ)
中筒男神(なかつつのをのかみ)
表筒男神(うわつつのをのかみ)
の住吉三神。
相殿神(合祀している神)は、
天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)
神功皇后(じんぐうこうごう)
なんだか裏から入った感じで嫌だったので、いったん御本殿の正面にある西門まで出て、住吉神社に入り直す。
住吉神社表参道。
表参道の二の鳥居の手前に「皇族下乗」の文字が。
たとえ皇族でもここで籠や馬から降り、この先は歩いて参拝して下さいと記した石板。
神社って人間の出生になぞられていて、神社の入り口の鳥居が女性の股、その股をくぐって、参道(産道)を通ってたどり着くのが本殿、つまり子宮なので「お宮さん」という。そしてまた参道(産道)を通って、鳥居(女性の股)から外の世界に出るという。
神社って日本固有の宗教である神道(自然や祖先を崇拝する)からできたもの。
…日本って… …すごいよね…。