トルコ・港町イズミール
▲イズミール(Izmir, Turkey)の港。
イズミールの港にフェリーが着いた。
港を出るとすごい勢いでタクシー運転手に囲まれた。
「どこに行くんだ?」
「俺のタクシーに乗れ」
と、この騒ぎ。
…ひとまず煙草に火をつけ交渉を始める。
僕「どっか安い宿に入りたいんだけどいくらで連れててくれるんだ?」
タクシー運転手達は口々に値段を叫ぶ。
さらに他の客を取り損ねた運転手たちがこっちに回ってくる。
…なんかすんごい事になってきたな…。
段々こっちもエスカレートして大声になっていく…。
元よりタクシーになんか乗るつもりなかったが、成行上乗らざるおえないだろう…。
なんとか交渉がまとまりタイデス(Tides)と二人ダウンタウンの安宿まで案内してもらった。
旅の計画
いつものごとく観光パンフレットを手に入れる。 今は香港人のタイデスと一緒なので少し心強い。
トルコは初めてのイスラム圏の国なので西洋圏では見た事のない物や文化が多そうだ。
タイデスと話をしていてこの国でどう動くか計画を立てることになった。
…ん? 旅の計画??…
…そうか…旅ってのは計画立ててするものなんだ…。
なるほど僕は戻らなければならない場所もなければ期限もないが、 タイデスをはじめ普通のバックパッカーは休暇で旅に出ているから、 戻るべき家も仕事もあるんだ…。
そりゃあ時間が限られている分、ちゃんと計画を立てないと旅が充実しない。
時間が無駄になる。
今まで旅をしてきて「計画」なんて単語が浮かばなかった。
おかげでドイツやスイスなどは行ってみてそこではじめて物価の高さに驚いて早々に列車に乗った。
計画性が重要という事に気づけたのはタイデスのおかげだ。
トルコは世界で唯一アジアとヨーロッパをまたぐ国でイスタンブールがその境にあたる 珍しい都市だったり、カッパドキアの奇岩群(Cappadocia)、石灰華段丘陵地パムッカレ(Pamukkale)、 首都アンカラ(Ankara)などの情報を整理して大体の旅の計画を立てた。
僕はカッパドキア(Cappadocia)の後、イラン(Iran)に入りパキスタン(Pakistan)を抜け、 インド(India)に渡りたいと話をしたが、タイデスは「それには乗れない」との事だった。
古代遺跡都市エフェス
僕たちは最初の目的地として、イズミールから60kmほど南下したところにある 古代遺跡都市エフェス(Efes)を選んだ。
エフェスは広大なローマ帝国の中でも5本の指に数えられるほど栄えた都市だったようだが、いろ~んな経歴があり衰退していったらしい。
一人旅の時はパンフなんて観光の概要を抑えるだけで、 暇つぶし程度にしか細かい情報には目を通さなかったが、 旅の道連れがいると会話のネタとして役立つので結構細かく読むようになった。
写真がぼけてる…。
でも使う。
エフェスで遺跡を見ていたら偶然カナディアンのゴードン(Gordon)とバッタリ再会した。
この再会はとても盛り上がった。
イタリアのブリンディジ(Brindisi)から ギリシャのパトラ(Patra)に渡るフェリーで出会った一人旅の3人。
あとチギー(Chiggie)が加わったらフェリーの再現になる。
「まだ旅してたの~」
「長い休暇だね~いつまで?」
「どこ行って来たの?」
などなど話が尽きない。
最後に…
「ねえ、ゴードン。まだ一人旅だったの…。」
無口な男だ…
エフェスではゴードン達と3人で宿を取り今までのそれぞれのいきさつを話したり 旅の情報を交換した。
タイデスは旅の予定を話し、僕はタイデスに帯同するつもりだと話した。
「ゴードンはどうする予定?」
「……………。」
…話は決まった。
…旅の道連れが3人になった。
エフェス考古学博物館
Ephesus Archaeological Museum
イズミールに戻りビーチに行ってみる。
…トップレスビーチじゃん。
オーストラリア・サーファーズ・パラダイス周辺のビーチでもヌーサとかトップレスは多かったし、アメリカでも多いし、この後訪れるユーゴスラビア・モンテネグロのブドヴァもそうだったし、トップレスビーチやヌーディスト・ビーチって少なくないのかもしれない。
僕たちはしばらく寝っころがってビーチを後にする。
次の目的地はパムッカレ(Pamukkale)。石灰棚田の奇景の街だ。
エフェソス(トルコ)