那覇市港町1丁目-新港ふ頭
那覇市港町1丁目、新港ふ頭。泊ふ頭は中山王 英祖(1229-1299年)に、那覇ふ頭は三山を統一し琉球王朝を興した尚巴志(1372 – 1439年)に由来するが、新港ふ頭にはそういった歴史はなく、明治後期から大正にかけて都市計画の一環として埋め立て造成され、1905年(明治38年)12月28日に第1期の埋立が完成している。つまりここは元々海だった。ついでにいうと港町に隣接する曙も元々海だった。時代を追うごとに都市化していく沖縄での海上物流は、泊ふ頭や那覇ふ頭のように自然の適地というだけでは追いつかず、より大きなコンテナ船が接岸できる港が必要になり那覇新港ふ頭が造成された。
那覇港を形成する4つの埠頭。
那覇ふ頭 :最大水深 9m
用途:鹿児島へのフェリー、観光船
泊ふ頭 :最大水深 9m
用途:周辺離島へのフェリー、旅客船、観光船
新港ふ頭 :最大水深 15m
用途:国際コンテナ船、旅客船、RORO船、不定期貨物船
浦添ふ頭 :最大水深 9m
用途:不定期貨物船、RORO船
新港ふ頭だけが最大水深15mで、他の3ふ頭に入れない大型船を寄港させることができる。
RORO船(Roll-on/roll-off)とは貨物を積んだトラックやトレーラーが、そのまま乗り込み運搬できる貨物用船舶の事で、相対的にクレーンを用いて貨物を積み下ろしする貨物用の船舶のことをLOLO船(Lift On/Lift Off)と呼ぶ。
ちなみに大型クルーズ船が寄港できる「若狭バース/那覇港大型旅客船バース/那覇港泊ふ頭8号岸壁」も那覇港に含まれる。
那覇港管理組合オフィシャルサイト:https://nahaport.jp/introduction/genkyo/
那覇港は「那覇港長期構想」という計画を進めていて、物流に限らず、波の上ビーチの向こう側に「親水レクリエーションゾーン」などといったレジャー施設も整備している。
奥に見える3機の大型コンテナクレーンで、LOLO船からコンテナを引き上げる。
那覇新港埠頭9号岸壁と那覇新港埠頭10号岸壁。
クレーンの後ろのヤードには大量のコンテナが置かれている。
巨大クレーンの隣のエリアには「那覇港総合物流センター」。
沖縄は、日本、韓国、上海、厦門、台湾の中間に位置し、日本からだと、香港、ベトナム、フィリピンをはじめとする、東南アジアへの中継地ともなる事から、海運、空運ともにアジアのハブになる事を目指している。
この物流センターも、アジアネットワークと国内ネットワークを繋ぐ国際物流拠点を目指している。
オフィシャルサイト:https://nplc.jp/
新港ふ頭の開発はまだ終わっておらず、この丘も去年までは海だった。
この先に、那覇新港埠頭11号岸壁の造成が計画されている。
この港町4丁目と2,3丁目の境になる道を先に行くと、浦添市の飛び地「伊奈武瀬」がある。
那覇市の西北端、浦添市の飛び地といった街はずれだからか、
新最終処分場「那覇エコアイランド」
ごみ処理施設「浦添市クリーンセンター」
火葬場と斎場を併用する「いなんせ斎苑」
沖縄県中央卸売市場
といった施設もこの先にある。
那覇市港町4丁目、ホテルモーリアクラシック沖縄迎賓館。
まあ、結婚式場だね。
那覇港新港ふ頭 船客待合所
那覇港新港ふ頭船客待合所。
ここはいつ来ても人がいないな…。
株式会社マリンカーゴ沖縄
ここが本社の運送会社。
本土から自動車を持ってきたい、本土に自動車を持って行きたい時とかはここに相談できる。
コンテナのレンタルもやっているみたい。
オフィシャルサイト:https://marine-cargo.net/
東西海運株式会社 新港事務所
東京に本社を置き、北海道から沖縄まで10拠点をもつ運送会社。
こちらも車やバイクの海上輸送をやっている。
オフィシャルサイト:https://www.touzaikaiun.jp/archive/okinawa/
株式会社コンテック 沖縄営業所
鹿児島に本社を置き、北海道、関東、関西、福岡、沖縄までサービス拠点をおいてコンテナの販売リースを行なう会社。
オフィシャルサイト:https://www.1185.co.jp/
丸石運送 新港営業所
沖縄に3か所の拠点を持つ地元企業。こちらも車両輸送をやっているんだね。
オフィシャルサイト:http://www.m14.jp/sinkou.html
以前はここに「お食事処 新港食堂」というお店が入っていた。
前まで東京、大阪、北九州、そして那覇~鹿児島間の離島を繋ぐ定期旅客船を出す「マルエーフェリー」がここに入っていたので、それなりに乗船客がいたんだろうけど、今では車やバイクの海上輸送、コンテナ関連の会社しか入ってなく、ここから定期旅客船は出ていないので食堂は閉めてしまったんだろう。
ちなみにマルエーフェリーは現在は通堂町の那覇ふ頭に移転して営業している。
那覇港新港ふ頭船客待合所の有料駐車場。
以前は食堂だったんだけど、今は建てかえて港湾の休憩所になってるんだね。
第十一管区海上保安本部。
新港ふ頭中央緑地。
ふ頭入口(市場向け)バス停。
この辺りは住宅街がないので、那覇バス [101]平和台安謝線しか通っておらず、便数も平日で1日9本のみ。日曜は1本も走らない。
NAVITIME・那覇バス [101]平和台安謝線 ふ頭入口(市場向け)バス停 の時刻表。
新港ふ頭内を泊方面に歩く。
埠頭なのでコンテナだらけだね。
この辺りは、毎年那覇ハーリーの会場となる。
対岸に那覇港総合物流センター。
この波止場を過ぎると、泊ふ頭ゾーン、那覇泊漁港のエリアになる。
那覇市港町1丁目-那覇泊漁港
那覇泊漁港 泊いゆまち。
那覇市港町1丁目、那覇泊漁港の鮮魚卸売市場。
あらっ、卸売市場の建物がシートで被われちゃってるけど…。
卸売市場の中にユンボまで入っちゃって…。
なるほど、那覇泊漁港、解体するんだ。
泊大橋が大きく見える。
那覇泊漁港の漁船の波止場。
新港ふ頭東緑地。
道路の向こうは、那覇市曙1丁目。